安倍首相も通う「オテル・ドゥ・ミクニ」今や値段もリーゾナブル!

もうかなり昔になってしまうが、田中康夫の「いまどき真っ当な料理店」という本を愛読していた。
当時は既にバブル時代は終わっていたが、それでも今と違って高級レストランがものすごく高かった時代。
毎日のように高級店で食べている食通で、なおかつ作家ならではの文章力で時に思いもよらない視点からレストランを語る田中康夫の本はとても面白く、説得力があった。
こちとらはたまにしか行けない高級店。自分も彼の本を参考にしてレストランを選ぶこともあった。
ただ本の中では田中康夫がアシピウスのように激賞していた店もあるが、超有名店をバッタバッタと切っていくのが彼の本の真骨頂だったかもしれない。
やり玉に上がっていた店で特に覚えているのがひらまつとオテル・ドゥ・ミクニ。
オテル・ドゥ・ミクニの嫌いな理由もいくつか書かれていたが、自分は印象に残っているのはミクニのアラカルトは高すぎるというもの。
食事というのはその日食べたいものを食べるのが基本というのが彼の言い分。つまり常にアラカルトが基本であってコースなどは押し付けでしかないというのが田中康夫の主張だった。
彼の本は面白く読んでいたものの、この点だけでは納得いなかというか庶民には理解できない点だった。
フレンチなどたまにしか食べない身にとっては選ぶこと自体が重労働だったりする。訳の分からない横文字を見せられて、素材だけ見て推測するくらいしかできない。
それだったら今日はこれが良いですよ、と言ってくれた方がありがたい。しかもコースだと材料が余りにくいので相対的に値段はかなり安くつく。
という訳でそのコースがメインのオテル・ドゥ・ミクニに行ってみたかったのだが、当時はその「安い」コースでも確か12,000円。ワインと税金、サービス込みだと1人2万円を超えるのは明白。結局行くことはなかった。
そんな中、先月Twitterでよくコメントのやり取りをする方がオテル・ドゥ・ミクニに行ったというTweetをしていた。
昔の感覚で「すごい贅沢ですね~」と言ったところ、「そんなことないです。最近のミクニはリーゾナブルですよ。一休で予約できます」とのコメントを頂く。
即座に調べるとランチは2,500円から。ディナーは4,800円から。しかも一休なので税金、サービス込みである。
本当にリーゾナブルだ。2号店でもなくあの一軒家のミクニがこんな値段で行けるのか?
これを見て以来ずっとミクニのことが気になっていた。
そして長年の友人が久しぶりに東京に来るというので奮発して?1万円のシャンパンの乾杯付きフリードリンクのコースを予約した。
ところでオテル・ドゥ・ミクニ は今でも高級フレンチだと思う。
最近は安倍首相が訪問したという記事を読んだばかりだった。
【悲報】安倍総理が都議選「自民党大敗」の夜に高級フランス料理店「オテル・ドゥ・ミクニ」でお食事!
首相動静(7月2日)
午後6時、東京・若葉のフランス料理店「オテル・ドゥ・ミクニ」着。麻生太郎副総理兼財務相、菅義偉官房長官、甘利明前経済再生担当相と会食。
まあこの方たちは個室で食べる内容も全然違うのだろうけど。
しかし、日本国の現首相と同じ店に行くと思うと感慨深い。
さて、この1万円のコース。メニューは決まっていて選択はできない。田中康夫なら激怒だろうが、こちらはウェルカムである。
ただ苦手なものがないかはしっかりと尋ねられたので、一部変更してもらうことは可能だと思う。
お任せではあるが料理はどれもいちいち美味い。絶品。流石ミクニという感じ。フレンチを語る繊細な舌は持ち合わせていないのが簡単ににバレそうだけど、事実だから仕方がない。
しかもワインも料理に合わせて勝手に注いでくれる。こちらもいちいち美味しい。結局最初にわがままに?ビールを頼んだ以外はお任せだった。
フリーのワインだからそこまで高価ではないのだろうけど、白も赤も飲みやすい。特に赤が雑味がなくて飲みやすくて、随分飲んでしまった。
サービスも丁寧。一見さんにこれだけ気の利くサービスを提供できるのは素晴らしい。
給仕は全員感じが良かったし、厨房の横を通って席に行ったのだが、行きも帰りも厨房の人まで笑顔で挨拶してくれる。
この手の高級フレンチは素人過ぎて食事の採点などはできないが、オテル・ドゥ・ミクニは個人的に満点だった。
九十九里カボチャの冷製ポタージュ、紅ズワイガニの温かいしんじょうとうま味あんかけ、クコの実添え
長崎佐世保沖 真鯛のグリエ、練馬産キャベツのブリゼと生姜のリゾット、ワサビ菜のサラダと枝豆の皮のフリチュール添え、枝豆ソース
US牛ロース肉のシャリアピン風ステーキ、練馬産 雑司が谷茄子のフリットのズッキーニのせ、京都上賀茂 田鶴さんの実山椒風味
桃のスープとコンポートのブランマンジェ、東京立川産ブルーベリーのシャーベット、オレンジケークのメレンゲのせ、盛り合わせデザート
コーヒーと小菓子(アールグレーショコラのマカロン)
乾杯のシャンパン
最近はフレンチだろうがイタリアンだろうがビールも飲むことにしている。
九十九里カボチャの冷製ポタージュ、紅ズワイガニの温かいしんじょうとうま味あんかけ、クコの実添え
長崎佐世保沖 真鯛のグリエ、練馬産キャベツのブリゼと生姜のリゾット、ワサビ菜のサラダと枝豆の皮のフリチュール添え、枝豆ソース
US牛ロース肉のシャリアピン風ステーキ、練馬産 雑司が谷茄子のフリットのズッキーニのせ、京都上賀茂 田鶴さんの実山椒風味
桃のスープとコンポートのブランマンジェ、東京立川産ブルーベリーのシャーベット、オレンジケークのメレンゲのせ、盛り合わせデザート
マカロン
コーヒー